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2013-08-08 15:25 | カテゴリ:日英文化比較
Yukikoの尊敬する某大手企業代表取締役K様の御先輩の講演録をご紹介します。


 昭和34年に慶應義塾大学を卒業した経済学部C組の人々が始めた 『RE倶楽部』、その面倒をみておられる福島正三さんと、倶楽部の山陰の旅にご一緒しました。旅のつれずれに、福島さんから、わたしが出版した本について、訊ねられて、拙著のなかから 『英国流リーダーの作り方──文武両道に秀でるには──』 と 『悪童はどこへ消えた』 をお送りし、読んでいただきましたところ、銀座共鳴館でお話をするように、ということで、こうして、共鳴館の皆さまがたと、親しくお目にかかることになり、はなはだ光栄であります。

 共鳴館についてうかがいましたところ、知的レベルが非常に高い皆さまのお集まりのようなので、果たして、わたしが皆さまのご満足がいくようなお話ができますかどうか、また、どうか皆さま方が眠くなりませんようにと、そして共鳴館の名にふさわしいようなお話ができますよう、ベストを尽くそうと思っておりますの、よろしくお付き合いのほどお願いいたします。

 さて、わたくしがイギリスと深い関わりができましたのは、1979年、わたしが44歳のとき、三井物産のロンドン支店に転勤になった年であります。ちょうど先月亡くなりましたマーガレット・サッチャーが、イギリスで史上初めて女性の首相として政権についた年であります。いわば大手商社の海外要員であったわたしは、その2年前まで6年間の豪州メルボルンに勤務しており、入社以来の海外主要国への長期出張などをふくめ、トータルしますと、これまで海外で過ごしてきた期間は三分の二ほどになります。

 わたしは12歳のころ、将来 「物書きか、絵描きに」 なろうと思っておりました。けれども、信州 (長野県) 小諸の旧弊かつ保守的な旧い家系に生まれたため、両親が許すはずもなく、三代にわたり縁戚一族のものたちが辿ってきた同じ道、慶應をでて三井の番頭、つまり、三井系の主要企業で働くということになりました。

  常々幼い頃から夢をみたそうと思っておりましたところ、わたしが48歳になった年に、三井物産は、社員の年齢構成で、中高年齢層が多いため逆三角形になっていたのを是正するために、年輩社員を減らそうと 「選択定年制」 という制度を日本で最初にとりいれ、48歳から53歳までにやめると、インセンティブとして段階的に多額の退職金を支払うという、画期的な策を講じることになりました。 わたしは、物産生活ばかりが人生ではないとこれに応募、1983年に3,500万円という破格の退職金をもらって辞めました……ちなみに、同じ頃60歳の定年で辞めた所属していた部の部長の退職金は1,200万円でした。その退職金でロンドンのケンジントンの一画にあった長年欲しいとおもっていた魅力的なヴィクトリア朝の良質のフラット (文字通りのマンション・ハウス) を買うことができ、気ままに暮らしはじめたのです。 

 するとまたタイミングよく、当時流行りはじめた 「ヘッドハンター」 から、望外な高額の報酬でロンドンの金融街 (シティー) にあるルドルフウォルフという会社の日本支社長の口がかかり、東京に支社を設立して3年間面倒をみると、さらに好都合にも、アメリカの優良企業のひとつエンゲルハードという会社の駐日代表としてヘッドハントされて3年間つとめ、経済的に充分な余力を蓄えることができました。

  後で聞いたことですが、三井物産の大幹部は、辞めて欲しいものが辞めないで、辞めさせたくないものが辞めてしまったと、常務会で問題になったとか……そのまま、物産にいたら平の取締役くらいにはなったでしょうが、いまの英国南西部デヴォンの生活はなかったことでしょう。 「人生万事塞翁が馬」 結果をみないと、何がいいのか悪いのか、将来の生活を予測することは、はなはだ難しく、先行きは分からないものです。

 こんなわけで、1979年から30数年の間、英国と日本を行ったり来たりしておりますが、一向に苦になりません。長年の海外暮らしが習い性となって、肉体的、精神的負担からすっかり解放されております。

それどころか、異文化社会で過ごしているときには、かえって、容易に創造的、クリエイティブな生活を送ることができる。毎日が新鮮で、何かしら新しい発見ができる。いわば心の自由が実感できるというメリットがあります。

  そんなわけで、これまで4半世紀をこえて、30余年にわたり、日本と英国、ふたつの国につきまして、じっくり見ることができ、考えることができる立場にありました。そんな立場にある物書きは、めったにおりませんので、日英比較ということになれば、声がかかるわけであります。


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